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週刊宝石 1997年10月23日号
 

●吉田商店        
江戸っ子御用達店の嬉しい悲鳴

 東京の下町・新小岩からバスで5分、京葉道路と船堀街道の交差点に、一見なんの変哲もないタバコ屋がある。
  それが実はジャンボ宝くじに強い売場としても有名で,1等賞金が増額されるたびに、必ず1等前後賞を的中させている名店なのである。
  店主の吉田要一さんのご自慢は、ナンバーズの全国発売のとき、導入した全国3千店のうち、最初の500店にあたる「第一次指定店」に選ばれたこと。一部の第一勧銀の支店よりも早かったという。
  この店を取り巻く常連客は、やはり下町ならではの気のおけない気質。
  抽せん日の午後には馴染みの客から、
「仕事で締切りの6時半までに行けそうにないから、いまから言う番号で買っといて。金は後で払うからさ」
と電話が入るという。
「まったく、自分の会社の近くにも売場はあるのに、『やっぱり前に当たったこの売場で』ってこだわってくれる。嬉しいような、困ったような・・・」
  と吉田さんは、まんざらでもなさそうだ。
  また、なにかにつけせっかちなのが下町の江戸っ子。金曜の抽せんで当たった客が、銀行が開く月曜日まで待ちきれず、土曜の朝9時には換金に来て店の戸を叩く。
  ときには、5口で合計20万円以上も当たった人がやってくることもある。さすがに支払い用の現金が底をついてお手上げとなり、平謝りもしばしば。
  逆に言えば、店の金庫を脅かすくらい当たっているというわけだ。

     (週刊宝石 1997年10月23日号)
   
 (有)吉田商店